「酒屋は生きのこれるか」

二年前、酒屋の経営が困難であるのを救済するために、緊急措置法が議員立法で成立した。

その結果、緊急調整地域に指定されると酒屋の新規免許の交付は、凍結されることとなった。

だが、我が戸田市は、指定条件を満たすことが出来ず、緊急調整地域に指定されなかった。

その後も多くの新規酒店が増えたことで、従来の酒屋はますます経営が苦しくなった。

地域でいろいろな事に関わりをもって来た酒屋がなくなり、他の条件も重なり、地域の活性もなくなってきたように思われる。

新しく出来たコンビニも今では変革の時代に突入している。更に、一般的酒屋のメイン商品であったビールの二重価格が経営を圧迫した。

酒屋が仕入れる値段よりも更に安い値段で、ディスカウントストアーなどでは販売されていた。同一品質の物を売っているので、消費者たちは、どうしても安い値の方に行くのは、止むを得ないことだと思う。では、二重価格はどの様な背景で生まれたのであろうか?

メーカー・問屋・小売店といった機構がくずれ、大量に販売するディスカウンター等の力が大きくなり、問屋もディスカウンターの条件を飲まざるを得ない状況だったのであろう。

そのようなことが、一年近くも続いた昨年、ビールのオープン価格化が実施された。メーカー・問屋が卸売価格をオープンにし、大量に販売する場合も卸値は同じということで、ディスカウンターとの価格差を是正するために実施された。

酒屋はこれにより二重価格はなくなるかのように思われた。だが、現実的にはなくならず、更に差は広がってしまった。問屋がディスカウンター等の「力」に負け、一般酒屋の卸値が上がってしまったためである。一般酒屋の「力」では、価格で対等に戦えるわけもない。

世の中がどんどん様変わりしている中、酒屋も従来の経営感覚では、生き残ることは、出来ないと思う。しかし、何らかの方法で、生き抜く策は、必ずあるはずである。今その策を模索しながら日々努力している昨今である。(平成17年12月 会員さんの投稿で、戸田市青色申告会会報掲載のものを転載しました。)

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