経営と開業の事例 #19 戸 田市商工会トップメニューに戻る
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経営戦略その2  IT時代に適合する戦略


IT(情報技術)時代に経営者としてどう対応するか

 今(2001年2月)、IT大革命の時代と言って良いだろう。しかし、IT革命だけでなく、今までのいろいろな変化、ドルショック、オイルショック、円高、バブル崩壊なども経営に対し、大変大きな影響を与えるものだった。そのショックを乗り越え、経営を続けている企業は何とかそれらに対応してきたという事になる。

 その場合、どう対応するかは、自分なりに何が起こっているのかを解釈し、どう対応するかを決め、実行してきたはずである。まさか、評論家や経済学者のいうとおり、そのままを丸飲みにして自分の経営を対応させるという事はしないはずである。

 それと同じで、ITとはなにか、自社に対する影響はどういうものが予測できるか、それに対し取りうる手段はどれとどれで、そのうちこれとこれで自社は対応しよう、という順序で決めていけばITと言えど今までの変化・変動と同じはずである。

 今回の事例ではITに積極的に適合する経営戦略を立てている。世の中に何が起こっているか自分で判断し、自社への影響予測を行い、それへの対応策を選択し実行するという手順が明確である。

 ITを素材にしているが、小規模企業にも経営戦略が必要であること、多くの小規模企業は自分なりの経営戦略を持っていることの実例として参考にしていただきたい。

 なお、この原稿はITがまだそれほどうるさく言われる前、1999年前半の取材から制作したものである。




経営者の経歴

 ベビーブーム世代を背景に学習塾の経営を開始。年間売上げは最高時に1億を超える。

 しかし、世の中は少子化へと向かっていた。また、大手の塾チェーン経営が囲い込み(優秀な講師・生徒を多く保持し、他の塾・中小の塾に対し優位な立場に立つ)が進んでいった。

 そのため、学習塾の将来はそれほど楽ではないと判断し、新たな業種・業態を模索しようとしていた。

 ちょうどそのころ、マイクロソフトやインターネットに関わっている人たちとの出会いがあり、彼らとの出会いから、インターネットショックと言ってもよいほど目が覚める思いをした。これからはコンピュータとインターネットが普及し、みんなが使いこなす時代、使えないと不利になる時代がかならず来る。国の戦略、企業の戦略、個人(ビジネスマン)の戦略としてコンピュータとインターネットを取り入れなければならなくなる。

 大企業でも経営者の年齢層が低くなってきて、経営者自身がパソコンを使うようになってきた。そのため、社員全体、会社全体がパソコンを使うようになってきている。これも普及の原動力になる。

 企業がパソコンを使う主な目的は、第一にコストダウンだ。企業間の競争でも、創業でも、他社との共通の部分(当社独自の部分でなく、他の企業と同じように処理する部分・どの部署や仕事がそれにあたるかは企業により異なる。)は、コンピュータを使って人件費を節減し、いかにコストダウンするか。その分、自社の特長、独自性、創造力、個性を追求する方がよい。

 創業者のなかには、逆をやってしまう人がいる。自分の苦手な部分にお金をかけて、得意な分野・特長の出せる分野に手が回らなくなったりする。だから、そういう無駄を省くためにSOHO支援・中小企業や起業家の交流・ネットワークが必要になる。

 産業革命によって産業社会が成立したが、現在の情報革命によって情報社会が成立するだろう。確か、500万世帯を単位にして新聞の普及は100年、テレビが30年だと思ったが、インターネットはおそらく5年で普及する。

 これからは、インターネットが最も重要な資源と見なされる時代だ。

 そんな中で自社は何を目指せばよいのか、自分なりに考えた。インターネットの普及やそのための基盤整備はまず国単位の事業として進むだろう。それに加えて産業界の流れ、LINUXのようなボランティアネットワークも普及の原動力になるだろう。それでは、国でもなく、ボランティアでもない自社のような小さい企業が役割を果たせるのはどこか?

 中小企業には、中小企業の得意分野というものがあるが、そこに情報ネットワークという要素をプラスすれば、大企業の規模の利益を場合によっては上回る強力な武器になる可能性がある。情報ネットワークと関わりのある仕事を取り扱うことは自社にとってメリットがあるだろう。

 インターネット普及に伴い、教育の分野でもインターネットの教育が重要になるだろう。学校教育の他、企業とそこで働く人達のためのパソコン教室の需要も増えるだろう。

 一方、コンピュータの普及と平行して人がコンピュータに関わる時間は増えるが、人と人とがふれあう機会は相対的に減っていくだろう。幼い頃からそういう環境で育った人は人間関係の能力が低くなる恐れがある。つまり、ハイテク(IT)教育と同時に人間関係を重視したハイタッチ(対人関係)教育も重要になるだろう、と考えた。

 ハイタッチ教育は、大教室で一方的に効率よく知識を教え込むのとは違うので、大企業よりも小回りが利き、地域に密着した企業に向いている。つまり、当社のような中小企業向きである。と、判断した。

以上をまとめると下のようになる。

         インターネットの普及

               ↓

       ↓                     ↓

インターネット活用能力の重要性増加   人間的ふれあい減少の可能性

       ↓                     ↓

ハイテク教育の必要性増加       ハイタッチ(人間的ふれあい)教育の

                   必要性増加

       ↓                     ↓

               

企業・個人への     ←当社の戦略→    中小・地域性を重視した

ハイテク教育         ↓        ハイタッチ教育

           ITとかかわっていく

 *ハイタッチ教育の中身は、交渉力、説得力、表現力、統率力、協調性などを育てるものを含む。いわば、地域の人的教育の支援である。現代では、他人の子供に小言を言ってくれる大人が減ってしまったので、その代わりをするという側面もある。

 以上の判断から、コンピュータ・ネットワーク、とりわけインターネットに取り組むべきであると結論し、塾の経営を整理し、パソコン総合サービス業を目指して方向転換した。




 現在、当社はパソコンスクール、パソコン販売、ソフトウェア関連サービス、インターネット利用支援(ホームページ作成、インターネット設定サービス等)地域ポータルサイト運営、SOHO支援を事業として展開中です。

(有)セルフ  代表者 山中邦久

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