戸田市と言えば花火でしょう!という感想メールをいくつかいただいたので、さっそく花火大会を取材(見物)に行ってきた。
良い席を取っておいてくれるという青年部員がいたので、合流するつもりだったが、商工会館を出発したのは、花火の音が鳴り出した7時過ぎになってしまった。
上戸田1丁目を南に向かって歩き出したら、道路にイスを置いて見物するお年寄りや、駐車場にテーブルを出して一杯やりながら楽しむ家族などを見かけた。花火の音や光につられてか、南へ向かう人達も見られた。
戸田公園駅に着くと、お祭り騒ぎになっていて、商店の人達が呼び込みをして飲み物や食べ物を売っていた。駅前広場は若者でいっぱい。会場に向かって人の波が出来ている。
川岸の町内に入ると、南に向かう道路ではちょうど花火が正面に見えて、「おー!」とか「すげー!」とか歓声が上がるようになる。彼女が慣れない(?)ゆかたに下駄で、歩くのが遅れると「大丈夫?おれ歩くの速いかな?」とか、普段と違う気配りをする。すると彼女の方も「ううん、だいじょうぶ」とか、けなげな事を言うので、となりを歩いてるとくすぐったい。しかし、すぐにまわりの仲間達が、「俺が押してやろうか」「いや、俺が引っぱってやるよ」とちゃかすのでお笑いになってしまう。
漕艇場を越えて戸田公園に近づくと、人の流れが数カ所に合流するので、混雑が激しい。
薄暗い中で様々な格好の人達がいろいろな方向から合流する様は「影武者」とか「天と地と」のような戦国時代の映画を連想させる。
人が多すぎて前の人についてのろのろと歩くことになる。そういう、人が集まるところを狙って露天商がいっぱい出店している。いろんな業種が入店するショッピングセンターと違って、彼らのほとんどは飲食業・つまり同業種だから、良い場所というのは決まっている。お客さんの歩く速度に応じた業態で場所を棲み分ける、なんてことも難しいはず。良い場所を求めて熾烈な戦いが繰り広げられたに違いない。うまそうなにおいが漂ってはいても、ここは戦場にちがいない。
となりを歩くギャル達の会話「わーっ、超―きれい」「ねえねえ、焼きソバやってるよ」「500円だよー、ボッタクリだよー」「ほんとだー。すげーボッタクリだあー、クソババー!」などとしゃべって(叫んで?)いる。
こちらは別のグループの会話「わー、きれいー」「こんど俺の打ち上げ花火みせてやるよ」「えー、ほんとー?見たーい」「おれのはあんなに高く上がらねえよー」
荒川の堤防沿いの道に出ると、シートを敷いて座っている人達がいる。彼らもまた、戦国時代の陣地のようだ。さらに進むと荒川の土手を上り下りする蟻の列のような人並みが見える。こちらは映画「十戒」のピラミッド建設のシーンを連想する。
一度その列に混じって堤防の上にあがったが、席を取っているはずの青年部員との合流はとうてい出来そうもなかった。
そこで思ったのだが、堤防の上り下りは、階段のあるところに集中する。しかし、階段で無くても山登りのできる靴を履いていれば、芝生の斜面を上り下りできる。下駄より、登山系の靴というのも、一つの選択肢だ。ちがうかなあ。
また、トイレの前も行列になっている。調子に乗ってビールは飲み過ぎない方が良いかも。
堤防の上からは、河川敷の招待席&早いもの勝ちの席も見えた。みんなビニールシートの上に余裕で座っていて、ごちゃごちゃの堤防の上からは天国のように見えた。来年はぜひあそこを狙おう。
堤防沿いに県立戸田公園までの間は屋台と、道路に座っている人達、歩く人達、の3通りだ。このへんは、うろうろ、きょろきょろと、ナンパ目当てらしい若者もいるし、ボート部のおにいさん、おねえさんらしい、体格のがっちりした連中もいる。薄暗いので、善男善女の顔立ちはみんな美しく見える。スキー場と同じ効果だろう。
花火はいよいよクライマックスに近づき、それにつれて歓声も高まる。ときどき聞こえる素人っぽいアナウンスは、たぶん役所の職員かボランティアだろうが、テレビの演出過剰なアナウンスを聞き慣れた耳にはむしろさわやかだ。
写真で見る花火は単発のものが絵になりやすいと思う。 しかし実際に見る花火では、複数が連続的に打ち上げられる「スターマイン」が圧倒的におもしろい。花火の姿が連続的に変化する様と、ドドーン、バリバリバリ、という音響がロックコンサートや太鼓のように体に心地よいリズムを刻んでくれる。
単発の花火は一輪挿しの花、スターマインは花壇の花、というところか。
その頃にはみんな花火に見とれている。目だけはしっかり花火を見上げながら、お口の方はフランクフルトを無意識にかじっている、というのも無邪気でいい。
8時30分をすぎ、対岸で背の低い花火が始まったことをアナウンスが告げた。とたんに「サイテー」という声があがる。堤防の外側(つまり、ここだ)からは全然見えない。しかし、最後のスターマインが上がると、みんな見とれて、終わったときには思わず拍手だ。
この花火大会をやるのに、市は資金・人手の両方で苦労しているとのことだ。開発部長以下30人あまりの職員と観光協会の職員、協力団体のボランティアが運営に当たっている。
また、土地の古老に聞いた話だが、花火が終わった後、会場をうろついて落ちている財布を拾い歩く人々がいるそうである。つまり、それだけ財布を落とす人がいる!ということだ。今でもそうなのかは知らないが、くれぐれもお財布にはお気をつけ下さい。
それはそうと、来年は、花火大会の招待席券をプレゼントコーナーでぜひ提供したいと思った。戸田市様、よろしくお願いします。(99.8)

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